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- 早分かり設計ガイド(導入の前に [2] メンテナンスの重要性)
建物のファサードを有効活用でき、ヒートアイランド対策の一環として注目を集める壁面緑化。
しかし、壁面緑化を実現し、また継続するためには、導入の前に十分な検討を行うことが重要です。「早分かり設計ガイド」では、「導入までの注意点」と「工法選択」についてご説明します。
壁面緑化の導入にあたり、特に重要なのが設置後の「メンテナンス」です。壁面緑化の多くが、人に見せることを目的としています。そのため、植物の状態の維持には、細心の注意が必要です。大切なのは、まずメンテナンスがしやすい環境をつくること、トラブルの発生を事前に予防すること、その上で、作業を実施できる体制です。
(単位:回/年)
メンテナンスのアプローチは計画時から検討しておくことが重要です。
緑化高さが4〜6mの場合は二段梯子などを使って作業をします。
3m未満の場合には、脚立や立ち馬を使用します。3m以下の低所はこまめな管理が可能です。
緑化高さが6m以上の場合は高所作業車によるメンテナンス作業となります。
この計画では、壁面緑化の前面に作業車両が進入できるスペースや舗装整備が必要です。
背面側から作業を行う場合です。作業員は通路から緑化裏面から腕を出して表面に伸張した植物のメンテナンスを行います。誘引用メッシュの隙間は最低150mmを確保し、作業用の通路有効幅は500mm以上を確保します。
壁面緑化を美しく保つには、まず、トラブルの発生を予防することと、早期発見による早目の対処が重要です。そのために、定期的な点検を行うメンテナンスサービスの導入をお勧めしております。